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超高級品の世界 ライカM8

超高級品の世界-孤高の逸品ライカM8

 「世の中には2種類のカメラしかない。ライカとそれ以外のカメラだ――」とまで言われ、高級カメラの世界で圧倒的な存在感を誇るライカ。
 ブランドの象徴であるレンジファインダー・カメラのMシリーズは、デジタルカメラが全盛になった1990年代後半以降も、頑なにデジタル化を拒み、孤高の地位を保ってきた。そのMシリーズが2006年秋、満を持して投入したのが、デジタル機M8である。1000万画素クラスで57万7500円という設定は、価格的にも他とは一線を画する。
 ライカM8が誘う、歴史と伝統に裏付けられた超高級品の世界にご案内しよう。

時代を記録し続ける憧れのブランド「LEICA(ライカ)」

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ライカ-M8
 ライカ(LEICA)とは、ドイツのウェッツラー市で1849年に創業されたエルンスト・ライツ(Ernst Leitz)社が生んだカメラである。

 同社の技師オスカー・バルナックが1913年、後に「ウル・ライカ」と呼ばれるカメラを製作した。当時のカメラはガラス乾板を感光材に使用する木製の大型のものだったが、バルナックは映画用フィルムを流用することで小型化および金属化に成功したのだ。その試作機に改良が加えられ、1925年、市販一号機となる「ライカI(A)」が発売される。このとき、「ライツ(Leitz)のカメラ(Camera)ということで、ライカ(LEICA)というブランド名となった。
 小型かつ堅牢なボディ、技師マックス・ベレクによる高精度なレンズの描写力に加え、II型、III型と進歩を重ねるごとに距離連動計などのテクノロジーを搭載し、1930年代後半にはライカは絶対的な地位を確立。I型からIII型までのライカは通称「バルナック・ライカ」と呼ばれ、現在でもクラシック・カメラ愛好家に熱心に愛されている。

 Mシリーズが誕生したのは1954年のことで、デザイン、機構、機能すべてを一新して登場したM3はまさに究極のカメラであり、ニコンやキヤノンなど日本メーカーがライカと同じレンジファインダー・カメラ方式を諦め、一眼レフ方式に移行することになったというのは有名な話だ。Mシリーズは、M3の廉価版であるM2(58年)、その後継のM4(67年)、M5(71年)、M6(84年)、M7(2002年)とモデルチェンジを続けるが、基本的なデザイン、機構はM3を踏襲している。大幅な進化の余地もないほど、Mシリーズは完成度の高いカメラなのである。
ライカの歴史
ライカの歴史1 ライカの歴史2
ドイツ・ウェッツラー市のエルンスト・ライツ社
ライカの生みの親、オスカー・バルナック
ライカの歴史3 ライカの歴史4
バルナックが1913年に製作したウル・ライカ。35mmフィルムの使用、右手の人差し指シャッター、中央やや左に撮影レンズ、アクセサリー・シューの装備など、これが後の35mmフィルム・カメラのすべての原型となった
ウェッツラー市のアイゼンマルクト広場。オスカー・バルナックによるライカ最初期の写真
ライカの歴史5 ライカの歴史6
1954年に登場したライカM3。現在でもMシリーズの最高傑作と呼ばれ、「M3を超えるカメラはライカ自身も生み出していない」とも言われる
2002年に発売された、現在のところアナログ最終機種のライカM7。そのデザインはM3から驚くほど変わらない

レンジファインダー方式と一眼レフ方式の違い

レンジファインダー方式 一眼レフ方式
 簡単に言えば、撮影レンズからの像を鏡とプリズムによってファインダーから確認するのが一眼レフで、撮影レンズとファインダーが別になっているのがレンジファインダー。
 極端な話、レンズにフタをしていた場合、前者ならファインダーは真っ暗になるが、後者ではちゃんとファインダーが見える。一眼レフのメリットは、撮影レンズとファインダーで同じ像が見られること。
 デメリットとしては、ミラーやプリズムを搭載するぶん大型化することと、撮影時にはシャッター幕の前のミラーを跳ね上げなければならず、衝撃とシャッター音が大きいことが挙げられる。対してレンジファインダー方式は、撮影レンズとファインダーが別像であるため、ファインダーの中にレンズの焦点距離に合わせた枠線を表示し、外側の景色も見ながら切り取るようにフレーミングできる。また、広角レンズ搭載時にも正確なピント合わせができる。レンズの開放値やボケにファインダー像が左右されず、暗い場所でも確認しやすい。そして機構的には、ミラーやプリズムが不要なのでボディをコンパクトにでき、シャッター音が小さく手ぶれも起こりにくいことが挙げられる。

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