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兼松 佳宏氏

キーワード 兼松 佳宏氏 1.ソーシャルメディア 2.ワークライフバランス 3.クリエイティブクラス

2006年を振り返る:diggとその周辺−ソーシャルメディアの行方

 「Web 2.0」をめぐる議論がピークを迎え、次世代Webのポテンシャルと課題が少しずつ見えてきた2006年。そこで、「Web 2.0なサイト」の 代表格と言われて久しいソーシャルニュースサイト「digg」を軸に、その変化を追ってみる。
 6月に「Netscapeがdiggをまるパクリ?」というサービスクローン騒動が勃発し、直後にdiggがVer.3にリニューアルした。その「ページビューがNew York Timesに迫る!」というワクワクするニュースも流れた。そして、最近では「コアユーザーのdigg離れ」や「redditがConde' Nast/Wiredに買収!」、ついには「diggもいよいよ買収交渉」なんて噂も飛び交っている。
 diggのような「ソーシャルメディア」をめぐっては、アルファユーザーへの報酬が検討されたり、スパム的なエントリーが横行するなど、議論すべきポイントが次から次へと噴出している。オープンで、民主的な理想をはらんだCGMコンテンツのあり方が、裾野を広げながら大きな転換期を迎えている。今広まりつつある新しい感じのするメディアが今後どのように根付いていくのか、じっくりと見極める必要がありそうだ。
関連リンク
digg

2007年ITビジネスのキーワード

1.ソーシャルメディア
ソーシャルメディア   ちまたではCGMともUGC(User-Generated Content)とも言われるが、Wikipediaには「意 見や経験などを共有できるオンラインのツールやプラットフォーム」と書かれている。ひとりひとりが考えて表現したテキストやビデオをアップロードして、かつてないスケールで社会に関わることができる新たなメディアの誕生は、黎明期から描かれていたインターネットの理想に近いという声もよく耳にする。
 面白いコ ンテンツが勝手に独り歩きして、いたるところで、ニッチでクリエイティブなスターが生まれる。「オレ=メディア」であり、自分がインフルエンサーであることを一層意識するようになる。よく言われる「アルファ○○」の登場は、大きなターニングポイントのほんの序章に過ぎないと思う。
  ビジネスに与えるインパクトという意味では、まだまだ課題は多いが、今必要なのは、グーテンベルク以来の不可逆的な変化に対する確たる哲学なのではないだろうか。マクロな視点を持ち、ちょっと先を行くサービスを考えていきたいものだ。
関連リンク
current.tv
VOX
Second Life
2.ワークライフバランス
ワークライフバランス  ビジネスプロフェッショナルの間では、すっかり定着した感のある「ライフハック」。日々溜まっていくタスクをいかにストレスなくさばくか、仕事の効率化を目指した様々なテクニックがブログスフィアで共有される。同時に、ToDo管理ツールやスケジューラなどのソーシャルウェアも数多く登場している。Ajaxで実装された使い勝手の良いツールの登場は、 Web 2.0的な特徴のひとつだと思うが、ここまで浸透したのはどんなニーズがあったからだろうか?
 それは、ライフハックの第一人者デビッド・アレン氏が言うように、私たちの仕事が「終ったか終らないかはっきりしない」ものとなり、仕事とプライベートなこととの境目があるようでないような、微妙なものになりつつあるからなのだろう。
 昨今、ワークライフバランスという言葉で、企業の主導で会社と個人の関係を見直そうという機運が高まっているが、それを支えるためのITサービスの可能性はなかなか大きいと思う。
関連リンク
デビッド・アレン
3.クリエイティブクラス
クリエイティブクラス  フォース・ドットコム   アメリカの社会学者リチャー ド・フロリダ氏が提唱する「クリエイティブクラス」は、情報に敏感で自己表現を得意とし、価値観の似た世界中の人々とネットワーキングしながら、創造性とアイデアで新しい価値を生み出すグループのことだ。いわゆるデザイナーや広告業界の人たちだけではなく、自ら考え行動できるあらゆる職種の能動的な人々のことを指す。
 最近の日経新聞に、クリエイティブクラスについて、「仕事と余暇の境目を意識しない」、「職場の机よりカフェで気分良く仕事」、「もの作りや知識の習得が好き」、「流行は追うのではなく創り出す」とまとめられていた。彼らこそソーシャルメディアの担い手であり、新しい時代のキープレイヤーと言えるだろう。
  デザイナーが、もっとビジネスやマネジメントにコミットし、ビジネスリーダーもデザイナーと同じ言葉で語り合う。そうして、「デザイン」や「クリエイティブ」への共通認識が生まれたとき、まったく新しいワクワクするビジネスが生まれてくると期待している。
関連リンク
Creative Class.org

プロフィール

兼松 佳宏
 デザイナー/デザインジャーナリスト。thought-provoking=「示唆に富む」クリエイティブ・エージェンシー「Whynotnotice inc.」で、デザイン×IT×サステナビリティをつなぐ活動を展開している。「REMIX Tokyo」では、「オープンワークプレイス」を出張営業、プロデューサーやデザイナー、お坊さんまで1日で30人のゲストをお招きしてトークセッションを行った。
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